①かぜをひいたら熱は38度ぐらいまで無理に下げようとしない
かぜによる発熱を心配な症状と考えている人も多いようですが、ウイルスと闘うために熱を発生しているため、本来心配することはありません。ただし、基礎体温が低く、発熱に敏感な人や、体力の弱った高齢者などは、注意が必要です。
②せきは小さく細かくする
せきはとてもつらい症状のひとつですが、身体が一刻も早くウイルスを体外に出すために行うものですから、がまんする必要はありません。ただ、強いせきをすると体力を消耗しますから、“小さく、細かく”しましょう。
③鼻はやさしく、小刻みにかむ
鼻水は、ウイルスなど病原体を体外に出そうとするものなので、鼻をかんで排出することが必要です。やさしく小刻みに鼻をかみ、かむときは片方ずつかみましょう。両方いっぺんにかむと、ウイルスを副鼻腔(鼻の奥)に追い込んで、副鼻腔炎を起こしてしまうことがあります。
④室内の湿度は60~80%に保つ
冬かぜのウイルスは、低温、低湿度の環境が大好き。そのため、室温を高くして加湿器などで湿度を上げればウイルスを退治できます。
ちなみに、室温21℃~24℃、湿度50%で6時間加湿すると、ウイルス生存率は約3%まで下がります。
⑤入浴後は完全に汗をふきとる
かぜのとき、お風呂から上がったら、汗や水気をよく拭き取って布団に直行しぐっすり休みましょう。
ただし、湯冷めしないよう、脱衣所と室内を暖めておくこと。また、長すぎたり(10分以上)、熱すぎたりするお湯や長風呂は避けてください。さらに、40℃を超すようなときには絶対に入浴しないことです。
⑥寝るときは厚着しない
布団にもぐり込んで、身体を早く温かくして、ウイルスへの抵抗力を維持しましょう。
だからといって、厚着をしたまま寝るのはNG。厚着をすると寝汗をかくので、体温が下がり、免疫力が低下するという逆効果となってしまいます。
季節によって風邪のタイプが異なることもあります
*夏のかぜは、冬のかぜに比べて高熱が続くことがあります。小児に多い咽頭結膜炎(プール熱と言われることがあります)もその一つです。また、「はやり目(流行性角結膜炎)」の原因となる場合があります。夏のかぜは、脱水症状を起こしやすいので、水分補給をこまめにしましょう。
*冬のかぜは、鼻水・鼻づまり・せきといった症状が多く、のどかぜをひいた方からのウイルス飛沫で感染することも多いのが特徴です。冬に流行するかぜウイルスは、低温、乾燥が大好きなので、部屋の中の保温、保湿を心がけましょう。室温は20℃前後、湿度は60~70%位がおすすめです。また、外出時にはマスクなどで保湿してあげるのも良いでしょう。夏も冬も油断せず、予防のために日ごろからこまめに手洗いやうがいを心がけましょう。